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政治

グリーンニューディールは終わっていない 新たな法案を共和党が提出へ

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アレキサンドリア・オカシオ・コルテス氏(ニューヨーク民主党議員)が提出した法案「グリーンニューディール」先月26日、57-0の完敗を経験した。しかしながら、この環境問題の論争はまだ収まる様子はなさそうだ。

共和党のマット・ガエツ氏は、「グリーンニューディール」をもじった「グリーンリアルディール」を発表した。同政策案はグリーンニューディールの進歩主義的なアイディアを修正し、保守的かつなものに再考案したものだという。

記者団の前で質疑応答に答えたガエツ氏は黄緑色のネクタイをなびかせながら質疑応答を受けた。同氏の掲げたロゴは「Green New Deal」の「New」がバツ印で消されており、代わりに「Real」の文字がコミックサンズフォント(アメリカの漫画などに使われ、一般に幼稚とされている書体)で書かれている。The Hillによると、あえてこのフォントを選択したのは、オカシオ・コルテス氏の案に対する冷笑の意を表現するためだという。

「我々の気候変動問題に対する指導力の強まりは、アメリカの発明家たちによって強化されなければいけません。私には彼らをサポートする計画があるのです」とガエツ氏は宣言する。「これは一つの政党が解決できる問題でもなく、一つの国が解決できる問題でもありません」と同氏は問題の大きさを強調。 オカシオ・コルテス氏とは異なり、再生可能資源を有効活用し、それを世界的に広めることを念頭に置くことを主張した。

この提案に対し、オカシオ・コルテス氏は「ただただ弱々しくて時代遅れ」と非難。「勇敢さはどこへ?強さは?大胆さは?どれもないじゃない。本心はどこにあるの?」と強い反対の姿勢を見せた。

確かに、この法案はグリーンニューディールとは異なり、あくまで現実的かつ低リスクなゴールを掲げていることが特徴だ。具体的な目標値やスケジュールを掲げることはせず、あくまで温室効果ガスを削減するための道筋や方法を強調している内容である。

では実際にこの法案にはどのような内容が含まれているのだろうか?

Pensacola News Journalは以下のようにリストアップしている:

グリーンリアルディールの目標

  1. 強固かつ国家全体での温室効果ガス削減を達成する。
  2. 技術革新に対する努力により、さらに多くのクリーンエネルギーの選択肢を創り出す。
  3. アメリカをクリーンエネルギー分野と二酸化炭素回収技術における世界的リーダーとする。
  4. 規制を削減&近代化し、クリーンエネルギー技術が素早く展開できるようにする。
  5. 政府が独断で政策を行わないことを確約する。
  6. 市民と国家に、最もクリーンで温室効果ガス量の低い技術を選択かつ開発する権限を与える。
  7. インフラストラクチャーと地域、また軍が気候変動に耐え、適応できるようにする。

グリーンリアルディールのプロジェクト案

  1. 二酸化炭素回収貯留と二酸化炭素回収に投資し利用する。もしそうでなければ排出量を削減、または化石燃料によるエネルギーからの排出量の完全ゼロを目指す。
  2. 再生可能エネルギーや原子力、特に小型モジュール炉などの次世代の排出量ゼロのエネルギー源に投資する。
  3. プラスチック燃料の構想やリサイクルした使用済みプラスチックをアスファルトなどの素材に変える技術など、次世代リサイクル技術や廃棄物管理技術の広範囲における活用と展開を促す。
  4. 送電や分布、また貯留への戦略的な投資によって電線網を近代化する。
  5. 政府規制区域におけるエネルギー技術開発を公平かつ平等に許可を与える。
  6. 国家環境政策法の実施の仕方を近代化し、クリーンエネルギーのインフラストラクチャー、また特に複数の州における送電や洋上風力への投資を強く促す。
  7. 高度なエネルギー技術の実現を妨げ遅延させる規制を排除し、クリーンかつ再生可能、そして革新的なエネルギーとリサイクル技術を促す規制をつくりだす。
  8. 水力発電開発に関する政府の規制を近代化する。
  9. 二酸化炭素排出量や再生可能エネルギーの入手法を報告、追跡するボランティアによるフレームワークを構築、そしてエネルギー効率に対する投資を実施し、クリーンエネルギー技術への出資を増やす。消費者や投資家、また株主の利益追求のため透明性と責任能力を改善する。
  10. 暖房換気空調設備のアップグレードなどエネルギー効率の改善策のための強固な税制優遇策を自家所有者のために実施する。
  11. 商業施設の暖房換気空調設備のエネルギー効率の改善のための税制優遇策を拡大する。
  12. 都市やへき地、また国立公園やその他の政府規制区域の耐久性と建造物の適応性の強化のため、実現可能なプランの開発への努力に対する大学への補助金を実施。
  13. 公益事業会社や開発者と協力し、太陽光や風力、また地熱などの再生可能エネルギーへのスピーディーかつ現実的で、消費者フレンドリーな対応を確約する。
  14. アメリカ国内のクリーンエネルギー開発者の知的財産権を保護する。

Politicoからグリーンリアルディールの全文を観覧することができる(英語)。

《参考文献》Herald Courier, The Hill, Pensacola News Journal, Newsweek, 
《Top image credit: Newsweek

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9月20日(金)「史上最大のストライキ」始まる

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9月20日(金)、世界でいちはやく金曜日の朝を迎えたアジア、オーストラリアを皮切りに、グローバル気候ストライキが世界各地で行われた。若き気候活動家グレタ・トゥンベリ氏の呼び掛けによる9月20日~27日の気候活動ウィークの始まりである。

グレタ・トゥンベリ氏は20日早朝、フェイスブックのメッセージを通して、20日を最初に迎える太平洋の国々にエールを送った。
「もうすぐ2019年9月20日金曜日の日が昇ります。オーストラリア、フィリピン、日本、そして全ての太平洋の島の国々へ、グッドラック。あなたたちが最初です!先導してください!ストライキおめでとう!」

グローバル気候ストライキは、163か国で400万人を動員する、史上最大のストライキとなった。参加したのは小学生から大学生までの子供、若者が中心だが、労働組合や、アマゾン、マイクロソフト、グーグル等、参加する社員に有給休暇を与えるなどして従業員にストライキの参加を促した企業も少なくない。トゥンベリ氏の呼びかけ通り、あらゆる世代を超えた人々で構成されるデモ行進が、各国の大都市を埋め尽くした。

日本国内でも20以上の都道府県で行われ、東京では約2800人が参加した。この数字は、オーストラリアの40万人、ドイツの140万人、ロンドンの10万人に比べれば小さいものだ。しかし、9月11日に環境相として初入閣したばかりの小泉進次郎氏は、21日夕、国連の気候行動サミットに出席するために成田空港を出発、22日には気候変動に関する複数の会合に出席した。これが官僚としての外交デビューとなる小泉環境相は、国連本部の会合で「日本はこれまで主導的な役割を果たしてこなかったが、今日からは違う。環境分野において日本の存在感をアピールしていきたい」と述べた。

《参考文献》HUFFPOST, JIJI.COM, The Guardian, 産経ニュース, Greta Thunberg facebook
《Top image credit: TIME

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宗教

ローマ法王「2020年5月14日にローマで」 新世界秩序の教育システム

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9月12日(木)、ローマ法王はバチカンによる「若者を再教育するための世界協定についての案」を発表した。発表に際して法王は、自身が2015年に発表した回勅「ラウダート・シ(邦訳副題:わたしたちの家を大切に)」に言及した。このラウダート・シの237条には、環境保護のために、特に日曜日を安息日として休むことが提唱されている。

今回の発表において、ローマ法王は「一人の子供を育てるには、村全体の協力が必要だ」というアフリカのことわざを例えに出して言った。「これは新たな団結、新たなヒューマニズムである。変化を起こしたければ、まずそのために教育しなければならない。村(=世界)全体が一丸となって、村(=世界)の子供たちを教育する必要がある。」

そして法王は、対象を”all people of the world, dialogue among religions”(邦訳「世界の全ての人々、宗教間の対話」)とした。これは聖書のヨハネの黙示録13章7節の「すべての部族、民族、国語、国民」を彷彿とさせる言葉である。また、この世界的な教育同盟をプロモートするため、経済、教育、スポーツ、政治、科学等、ありとあらゆる分野のリーダーたちに、来年5月14日にローマで行われる会合に出席するように呼び掛けている。

そして全ての人々に対し、自分たちのリーダーにローマへ行くように促してほしい、と法王は訴えた。バチカンが発表した記事には、会合への招集対象が”international organizations”(邦訳「国際的な組織」)と”great ones of the earth”(邦訳「地上の権力者」)とされている。この”great ones of the earth”は、ヨハネの黙示録18章23節の”the great men of the earth”(邦訳「(バビロンの商人である)地上で勢力を張る者」(口語訳))にとても良く似た表現であることは否めない。

法王は最後にこう宣言し、呼び掛けた。「わたしたちは未来の世代を教育します。これを撤回することはありません。この同盟に献身するように皆さん一人一人を招いています。会合は2020年5月14日にローマで開催します。皆さんとお会いできるのを楽しみにしています。私はすでに歓迎し、そして祝福しています。」

これは世界のリーダーへの、非常に直接的なアピールである。法王は、皆で集まって話し合おうと言っているが、皆が到着したときにはすでに同盟の契約書面は出来上がっているだろう。アジェンダ、場所、そして日時を設定する者が、その会合をリードする者であることは明白である。

米国でユーチューブチャンネル「マザーミリアムライブ」を開設しているカトリックのシスター、マザーミリアムは、今回の発表を受けて次のようにコメントした。

「新たなヒューマニズムというものはありません。これは社会主義の独裁者の言うことと同じです。法王が提唱する世界教育同盟は、親から子供たちを奪い、モラルを低下させ、クリスチャンの教えを一掃する悪魔的なものです。法王を批判してはいけないという人もいると思いますが、私は法王が悪魔的だと言っているのではありません。彼の言うことが悪魔的だと言っているのです。法王は、キリストについて一言も触れていない、これはキリストの教えではありません。私たちの家は地球ではなく天国です。私たちは目を覚ます必要があります。そうしなければ、私たちは子供たち、そして私たち自身の命を失うことになるでしょう。」

カトリックの敬虔なシスターでさえ警戒するこの法王の呼びかけに、プロテスタント教会や教育界のリーダーたちはどう反応するのか?

《参考文献》NOW THE END BEGINS, Doug Batchelor facebook, Mother Miriam Live
《Top image credit: NOW THE END BEGINS

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グレタ・トゥンベリ氏、ホワイトハウス前でデモ

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9月13日、16才の環境活動家グレタ・トゥンベリ氏はアメリカの学生たちとともに米国ワシントンDCのホワイトハウスの前でデモ行進を行った。

「ヘイヘイ、ホーホー、気候変動をストップせよ!」
「私たちの家が燃えている!」
「私たちの要求は?」「気候対策だ!」
「それはいつ?」「今だ!」
などの掛け声に、彼女は他の学生たちと唱和した。デモの最後に、彼女はメガホンを持ってデモに参加した学生たちに語りかけた(動画参照)。
「皆さん一人一人に信じられないぐらい感謝しています。ここに来た皆さんをとても誇りに思います。これほどたくさんの人が集まるとは、誰も予想していませんでした。私は後ろの方にいて何も見えなかったので、(今)とても圧倒されています。とにかく、あきらめないで!私たちは続けていきます。来週、9月20日にまた会いましょう!(歓声)」

9月20日は、環境対策を求める世界的なストライキが予定されている日である。この日には、若者だけでなく、大人たちも職場を離れて、具体的な気候変動対策を政府に求めるように呼び掛けられている。

日本でも、Fridays For Future Tokyoが、この日行われるグローバル気候マーチへの参加を呼び掛けている。このストライキの目的は、9月23日の国連気候サミットへ市民の声を届けることだ。参加対象は老若男女あらゆる世代に及び、気候対策を求めるムーブメントアース・ストライキ とも連帯して過去最大級のストライキになる見通しである。

サミット前日、トゥンベリ氏は民主党によって国会議事堂に招かれ、下院の外交小委員会と特別委員会の前で証言することになっている。そして23日、彼女は自身の渡米の最大の目的である国連気候サミットでスピーチを行う予定だ。今週「デモクラシーナウ」という米テレビ番組に出演した彼女はこう言った。「私たちはシステムを崩壊させるために、ストライキを行っています。」

20日と同様、27日にもグローバル気候マーチの開催が予定されている。彼女を支持する世界中の老若男女から、勝利の歓声が上がるのはいつになるのだろうか?今後の展開が注目される。

《参考文献》気候ネットワーク, Global Climate Strike, The INDEPENDENT, グローバル気候マーチ, Fridays For Future Tokyo
《Top image credit: npr

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